Might is Right ―― １文字プリフィクスの変遷　[JJ1WTL]

大国のアカシ，１文字プリフィクスの変遷です．
必ずしも今の１文字プリフィクスが元から存在したわけではありません．
とくに戦勝国／敗戦国の立場の違いによる変動がうかがえます．
いまでいう「WRC」の会合ごとにまとめます：

上表ですこし補足します．

• 「A」「B」は，1927年のワシントン会議以降，一時期割り当てから除外されていました．
  これは，「International Code of Siganls」（国際信号書，舟の旗流信号のこと）で定める， 「Geographic Signals」（４文字の地名(港名)の符号）と重なるためです．
  ABCD（Arctic Ocean）～BFAU（Jan Mayen）があります．
  一例として　AZOT: New York　とった具合です．
  まさに同じ会議で「船舶局のコールサインは４文字」と組み立て方を定めたわけですが，その際に両者の混乱を避ける意味で，分離しました．
• 戦後，「DA-DM」に減じられたドイツは，のちに「DRまで」を取り戻しました．
• 「U」列は，のちにソ連邦の解体とともに分割されました．
  いまは――
  UA-UI: Russia，
  UJ-UM: Uzbekistan,
  UN-UQ: Kazakhstan,
  UR-UZ: Ukriane
  ――ですね．
• 聞き慣れない「UH Hedjaz」は，いまのサウジアラビアの一部です．
• 数字で始まるプリフィクスは，1947年のアトランティックシティ会議で編み出されました．
  そのときは「2～4」の一部が割り当てられただけでした．