現在,発給がなされないサフィックスは,つぎのとおりです:
(1) QRA~QTZ
(2) OSO, SOS, TTT, XXX
(1) は「Q符号との混乱回避のため」として有名ですので割愛するとして,
(2) に言及しているところは,なかなかありません.
総務省の内規(訓令)である,「識別信号の指定基準」にも記載がありません.
そんな中,以下の2件を探し出せました:
珍サフィックス局QSL
日本では通常割り当てられない三文字珍サフィックス
(QRA-QTZ、OSO、SOS、TTT、XXX)局のQSLです。
(1),(2)から,個人局16,142サフィックス/プリフィクス と言い切れます.
初期の OSO, SOS, TTT, XXX の発給状況について調べてみると,下表のとおりとなりました:
エリア | プリフィクス | OSO | SOS | TTT | XXX |
---|---|---|---|---|---|
1 | JA1 | ― | ― | ― | ― |
JH1 | 中根OM | ― | ― | ― | |
2 | JA2 | 岡田OM →JA2TKO | 笹間OM | ― | 鈴木OM |
JH2 | ― | ― | 加藤OM | ― | |
JR2 | 清水OM | ― | 進士OM | 大野OM | |
3 | JA3 | 藤井OM | ― | 不破OM →JA3XYO | ― |
JH3 | 津吉OM | ― | ― | ― | |
JR3 | 今村YL | ― | 本間OM | ― | |
4 | JA4 | 清水OM | ― | 松井OM | ― |
JH4 | 高砂OM | ― | 藤村OM | 藤井OM | |
5 | JA5 | 金文YL | ― | ― | ― |
6 | JA6 | 近松OM | ― | 磯脇YL | 山田OM |
7 | JA7 | ― | ― | 今野OM | ― |
JH7 | ― | ― | ― | ― | |
JR7 | 村上OM | ― | ― | ― | |
8 | JA8 | ― | ― | ― | ― |
JH8 | ― | ― | ― | 福田OM | |
9 | JA9 | ― | ― | 加藤OM | ― |
0 | JA0 | ― | ― | ― | ― |
|
ことに
指定変更させられているように見えます.
「無線局情報検索」が部分マッチで結果を返すようになりましたので,探しやすくなりました.
JA9TTT・JH4XXX・JR7OSOが健在です(2011.4.9付データにて).
2003年時点ではJA6TTTもヒットしていましたが,QRTのご様子.
JA9TTTはCQ誌も執筆されていましたし,実際,JA9TTT/1/QRPと交信したこともあります.
JR7OSOは,コールブックの1981年版で出現した後(JARL会員),1986年版で消滅.
その後,再開局されたようです.
さすがに「SOS」で検索すると...「検索結果が0件です。」です.
ご本人のWebがあります:
http://www.h6.dion.ne.jp/~radio/7l4www.html
「発給ミスはコンピュータが原因.
無線で交信しているときに聞いた話では,この免許の件はCQ誌にも掲載されたらしい.
開局から日が浅かったので,「まだ間に合う」と判断されただけかも.
電話のやり取りでも、あえて抵抗すればそのままでもよさそうな雰囲気だった.
免許番号も免許の日付も同じ.
電波利用料は免許番号で決まるようで,二重徴収はされていない.」
――とのことでした.
発給されなかったサフィックスの件で私は開局したての頃、添付JPGの局とQSOした事があります。
今は免許切れのようですが、旧コールサイン復活の制度を使ってもJH2TTTは免許になるのかが疑問です。
昭和55年北海道でJH8XXXが発給され、 公表直後にJR8EEEに変更された経緯があります。
CQ誌の付録(掲載月は昭和56年の初頭?)には記載がありましたが
同年夏頃の同じくCQ誌の付録ではJR8EEEに変更され、
JH8XXXは削除されています。
JARL発行のコールブックは確認しておりませんが、多分
この間の経緯は分からないと思います。
[JJ1WTL: 当時のコールブック速報版のスキャンデータをお寄せいただきました(TNX TO JH0KSP).
以下が一部の抜粋です.詳細住所などは画像処理させていただきました.
以下は1991年版のコールブックでのJR8EEEです.
たしかに,JH8XXXと同じ方ですね.