逃走車両に遺留されたFT-208,「21面相」「玉三郎」を名乗るアマチュア無線バンド(含オフバンド)での交信――と,たいへんアマチュア無線と関わり合いの深い事件でした.
1984年12月4日,7MHz帯でのワッチの記録です.
“北海道のアマチュア無線家”は,たしかテレビ番組――TBS報道特集?――では「奥尻島」と紹介されていました.
事件の発生前に,「かい人21面相」「東大阪の玉三郎」という交信を聴いた――というものです.
こちらは事件の期間中のワッチです.1984年10月14日と18日の高槻市近辺.
挑戦状に現れる用語「ウエスタン」「マカロニ」から,CBマニアとの関連性が疑われました.
文中の
「長距離トラック運転手らの間で流行したAM波CB(市民)無線(昨年一月から使用禁止)」
は,んなはずはなく,生まれつき使用禁止なわけで....
どうやら,合法CBが免許不要になった件と勘違いしています.
それ,1983(S58)年1月1日の施行でしたから〔S57法59,S57省令61〕.
ここへきて,「報道の自粛」から「記事の掲載」へと舵が切られました.11月14日にあった大捕物帖が,この日,あかされました.
「滋賀1系」は148.63MHzでした.
「FT-208」が名指しされています.
製造番号からでしょう,その「FT-208」,「1983年12月」に「山本無線」に出荷された「40台」のうちの1台――まで追い込めています.
2014年10月29日 … 初の脅迫状投函
2014年10月31日 … 大阪府警に相談
2014年11月23日 … 要求額:\30M, 受け渡し場所:JR東京駅改札口 (現れず)
2014年11月30日 … 要求額:\50M, 受け渡し場所:東京ディズニーランド入場ゲート (逮捕,舞浜駅付近)
“あれから30年。そろそろお金も尽きてきた。”と事件の継続性をにおわせていました.
また受け渡しに際し,アマチュア無線機の持参と周波数の指定をしていました.
たしかに1984年当時,「アマチュア無線」が絡んでいたのは上述のとおりです.
しかし,「アマチュア無線で,犯人と被脅迫会社がやりとりする」――というシチュエーションは,(報道されている限りでは)ありませんでした.
『まるで映画のワンシーン…グリコ脅迫犯「怪人28号」を追い詰めた大捜査網
警察悪夢の記憶「グリコ・森永事件」模倣犯の素顔=x
http://www.sankei.com/west/news/141209/wst1412090002-n1.html
『グリコ恐喝:「怪人28号」名で脅迫文 容疑者を逮捕』
http://mainichi.jp/select/news/20141201k0000m040064000c.html